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気合を入れた本とそうでない本の差が激しい、読書感想文。SF・ライトノベルが多め。乱読傾向にあり。ミステリーの犯人などのネタバレは避けていますが、基本ネタバレありです
2009/11/17 (Tue) 闇の法廷/西村寿行
2009/11/17 (Tue) 推定少女/桜庭一樹

闇の法廷 (文春文庫 (202‐8))闇の法廷 (文春文庫 (202‐8))
(1984/10)
西村 寿行

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評価

あらすじ

美貌の女・鷹見玲子に魅せられた現役の判事、弁護士、警官が密かに開く私設法廷。法の網をくぐり抜けた犯罪者は、この“闇の法廷”で告発され、苛烈なまでの裁きを受けるのだ。ダンプカーで犬を轢き殺した運転手、杜撰な捜査と裁判で無実の人間を死なせ、一家を破滅させた裁判官と検事、妻子を前面で弄ばれ、復讐に走った男。法とは何か?正義とは…。巨匠が鮮烈に問う衝撃の連作集。

感想

「有罪」「闇の法廷」「原罪」の3編が収録されている。
私設法廷で、表の裁判では隠されていた真実や真犯人を明らかにし、判決を下す。

「有罪」では被告人が柱に後ろ手に繋がれ大便垂れ流しという状態で裁判までの期間にほっとかれる描写を読んで、趣味じゃないと思った。
犬や兎を殺して食べたくらいで、人一人を絞首刑にされたらたまらない。
被告人に人権を認めないような裁判官や検事のやり方は悪趣味だ。

二つ目の「闇の法廷」を読んで考えが変わった。
被告人じゃなくて、裁く方に共感をもつべきなのね。
被告人は罪を犯しており、表の法廷では裁かれなかったそれを明らかにするのが裏の法廷の意義なのだ。
綿密な捜査により、被告人の罪があばかれていく様がよい。

三つ目の「原罪」は、気付いたら夢中になって読んでいた。
指を切り落とされ肛門に薪を突っ込まれるという残虐な手口で殺されたコンツェルン社長殺害犯を弾劾すると思いきや、潔癖と思われた社長鈴木の異常な性癖とそのために行われたことが明らかになる。
全く手掛かりがない状態から、一見無関係な事件を調査し、法廷で真実が明らかになり、被告人が無罪とされる。

人に薦めるとなると悪趣味って思われそう。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)ハローサマー、グッドバイ (河出文庫)
(2008/07/04)
マイクル・コーニイ

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評価

あらすじ

夏休暇をすごすため、政府高官の息子ドローヴは港町パラークシを訪れ、宿屋の少女ブラウンアイズと念願の再会をはたす。粘流が到来し、戦争の影がしだいに町を覆いゆくなか、愛を深める少年と少女。だが壮大な機密計画がふたりを分かつ…少年の忘れえぬひと夏を描いた、SF史上屈指の青春恋愛小説、待望の完全新訳版。

感想

これは恋愛小説であり、戦争小説であり、SF小説であり、さらにもっとほかの多くのものでもある。

上記の「作者より」から始まる甘酸っぱい青春恋愛小説。

少年と少女の恋愛小説であり、成長物語であり、エルトとアスタという二つの国の戦争小説であり、独特の惑星の魅力ある生き物の小説であり、特権階級と一般人の対決物語であり、惑星の四季をめぐるハードSFである。
恋愛が軸になりながら、様々なガジェットがその軸に合った形で登場する。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
推定少女 (ファミ通文庫)推定少女 (ファミ通文庫)
(2004/09)
桜庭 一樹

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評価

あらすじ

「あんまりがんばらずに、生きていきたいなぁ」巣篭カナは、そんな言葉を呟いてしまう15歳の少女。ある夜、家族とのトラブルから家出し、町のダストシュートで、とんでもないものを発見する。―それは、銃を握ったまま眠る全裸の少女だった!UFO出現と銃撃事件で大騒ぎの町を、眠りから覚めた少女“白雪”とカナは逃亡する。東京へ着いたふたりは火器戦士の千晴に出会い行動を共にするが、そこへ黒い謎の影が―!?新世代青春エンタテイメント登場。

感想

うーん、あまりよく分からなかった。15歳の少年少女が感じるもやもやしたぐるぐるした感じを書いているらしいけど、今の私にはもう思い出せない。中学生の時に読みたかったな。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
トリックスターズ (電撃文庫)トリックスターズ (電撃文庫)
(2005/06)
久住 四季

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評価

あらすじ

その魔術師は、にぃと笑って言った。ゲームねぇ、なかなか面白そうじゃないか―。ゲームと称する、その予告は大胆にして唐突なものだった。『我は、今この会場内に集まった諸君の中から生贄を選定し、処刑することをここに宣言する』と。不可解な予告がはたして真実となったとき、舞台となる城翠大学は混乱の渦へと落下していく。加速する猜疑、恐怖、狂乱。だが、美しき女魔術師は、巧妙なる欺計を鮮やかにそして皮肉げに解き明かす。そしてゲームは誰もが予期せぬ結末へ。これは推理小説を模った魔術師の物語―トリックスターズ登場。

感想

うーん、確かにこれをミステリーと言い張ったら誰かに怒られそうだ。
最後まで油断ができない、魔術があることを前提としたミステリー…じゃなくて、何だろう。トリック作品?

以下の段落が好き。

――本当この五人は仲がいい。
実はずっと不思議に思っていた。これだけバラバラな個性を持った面々が五人も集まって、どうしてこれだけうまく付き合えるのか、と。けれど、その理由が今わかったような気がした。
それはきっと、この五人がそれぞれの個性を最大限に発揮しながらも、互いに衝突し合わない絶妙の均衡を保っているからだ。
五人の個性の形状が、まるでパズルのピースのようにがっちりと嵌り込み、そこに『幸福』という名の肖像を浮かび上がらせている。時々、その個性が大き過ぎるだけに角が噛み合わず、ピースの片鱗同士が接触してしまうことはある。しかし、それもすぐに他の面々が位置をずらして距離を保ち、補い合うことで、関係は即座に修復される。

私もそんな仲間と出会いたい。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
わたしたちの田村くん〈2〉 (電撃文庫)わたしたちの田村くん〈2〉 (電撃文庫)
(2005/09)
竹宮 ゆゆこ

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評価

あらすじ

松澤小巻。進路調査票の志望校欄に「故郷の星へ帰る」と書き続ける不思議少女。中学三年の夏、田村くんを魅了し翻弄し、その心をとらえたまま家庭の事情で遠方へ去る。相馬広香。孤高の美少女。でも少し寂しがりやの意地っ張り。高校一年の春、罵りあったり励まされたりした末、田村くんのファーストキスを奪う。そして奇しくもそのキスと同じ日、久しく音沙汰のなかった松澤から届いた一通のハガキが波乱を呼ぶ―。はたして三人の恋の行方は!?おかしくてちょっと切ない、あなたのツボにくるラブコメディー第2弾。

関連レビュー

前巻【わたしたちの田村くん/竹宮ゆゆこ】

感想

優柔不断な田村くんが、相馬からの好意を感じつつも松澤から返事がないことを気にしてうじうじ悩んで、二人を傷つける話。
身も蓋もないけど、最後はちゃんと改心するから大丈夫!ぐだぐだ悩んで終わらないよ!
嘘でもいいからすぱっと行動して欲しかった。
二人の美少女に好かれている田村をほんっと殴りたい。二股かけやがって!最悪だ。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
天気晴朗なれど波高し。〈2〉 (コバルト文庫)天気晴朗なれど波高し。〈2〉 (コバルト文庫)
(2003/01)
須賀 しのぶ

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評価

あらすじ

士官になったランゾットの乗る艦船が入港を間近に控えたある日、彼に衝撃の課題が課せられた。次の南洋への航海の際、洗礼の儀式を受ける他に、何か芸をしなければならないというのだ。それを聞いた彼に蘇った幼い頃の恐ろしい記憶―兄・ウェインが、腰に派手な布を巻いて、世にも奇妙な踊りの練習をしていた姿。まさか、あれと同じことを自分がしなければならないというのか。

関連レビュー

前巻【天気晴朗なれど波高し。/須賀しのぶ】

感想

これはいいエンターテイメント。
真面目くさった顔で世間知らずだが聡いギアスと、とにかく陽気なコーアのコンビがいい。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
グレイヴディッガー (講談社文庫)グレイヴディッガー (講談社文庫)
(2005/06)
高野 和明

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評価

あらすじ

改心した悪党・八神は、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。だが移植を目前にして連続猟奇殺人事件が発生、巻き込まれた八神は白血病患者を救うべく、命がけの逃走を開始した。首都全域で繰り広げられる決死の追跡劇。謎の殺戮者、墓掘人の正体は?圧倒的なスピードで展開する傑作スリラー巨編。

感想

小悪党の八神が金の無心に友人宅を訪れると、友人は風呂場で奇妙な格好で殺されていた。
顔を確認したりしているうちに、玄関から突入してきた4人の男に襲われる。
骨髄移植手術のため病院へ行かなければならない、しかし前科があるため警察に追われ、謎の男達も追い掛けてくる。
東京をまたにかけた鬼ごっこが始まった…。

はじめは八神と警察の鬼ごっこと連続殺人事件だけだったのに、刑事部と公安部の対立、公安の闇と協力者エス、盗まれた遺体と事件の関係と順々に掘り出されていく。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
天涯のパシュルーナ (1) (ウィングス文庫)天涯のパシュルーナ (1) (ウィングス文庫)
(2009/04/30)
前田 栄

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評価

あらすじ

―『王たる者』の運命あり。パシュクルム王国は四方を山に囲まれた小国だ。人々はパシュルーナ神に護られ、十四の年に神殿の巫女から授けられた神託に一生を定められる。トゥラルクは山賊の養い子として育ち、そんな理とは無縁に十六歳まで生きてきた。だがある時、彼等のアジトへ兵を率いてきたヒルクィット卿によって捕らえられてしまう。しかもその青年貴族は、トゥラルクへの認めがたい神託を携えていて…。

感想

山賊の義父に育てられ次期頭目となった16歳の少年トゥラルクが、青年貴族ヒルクィットにより、行方不明の第一王子として名乗りあげるはめになった。
そんなトゥラルク達の王都までの旅物語。
主要登場人物はトゥラルク、ヒルクィット、ヒルクィットに弱みを握られ従わざるを得ない巫子のシュムル、シュムルを守る神官アスカル、ヒルクィットの婚約者イーシャ、ヒルクィットの娘らしいヴァイラ。

イラストが「トリニティ・ブラッド」の挿絵を描いたTHORES柴本と編集者の気合いの入れようが分かる。
異国情緒漂う挿絵の影響が非常に大きい。

王道の話であるだけに面白かった。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
国家の品格 (新潮新書)国家の品格 (新潮新書)
(2005/11)
藤原 正彦

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評価

あらすじ

日本は世界で唯一の「情緒と形の文明」である。国際化という名のアメリカ化に踊らされてきた日本人は、この誇るべき「国柄」を長らく忘れてきた。「論理」と「合理性」頼みの「改革」では、社会の荒廃を食い止めることはできない。いま日本に必要なのは、論理よりも情緒、英語よりも国語、民主主義よりも武士道精神であり、「国家の品格」を取り戻すことである。すべての日本人に誇りと自信を与える画期的提言。

感想

たまにはベストセラーも読むよってことで、何年か前に流行った本。
ブームが去ってから図書館で借りるので、いつもベストセラーを読むのは2〜3年後になる。

「論理だけで何でもできると思ったら間違いだ」という考えは賛成だけど、その後の展開がなんだかなぁ。
「日本人の感受性は鋭い」「もののあはれを知っている」「もっと誇りを持つべきだ」と持ち上げられると悪い気はしない。私も日本人だから「あんたは素晴らしい」と言われているようなもんだしね。

「数学や文学や芸術活動などがどれくらい盛んかを見れば、その国の底力がわかってしまう」という文に、この本の問題点をみた。
根拠がないんだ。
品格のある国家の指標として、独立不羈、高い道徳、美しい田園、天才の輩出と四つを挙げているが、そもそも「品格」が抽象的な言葉なので、どうして上記があると品格のある国家なのかが論理的に説明されていない。
「美しい田園が保たれているということは、金銭至上主義に冒されていない、美しい情緒がその国に存在する証拠です。」ってなんだそりゃ。
英国がそうだからそうでしょってそんな理由じゃ納得できないよ。

「これからの世界を引っ張っていくのは、論理じゃなく情緒だぜ」という主張の通り、論理的には説明してくれない本だった。
読書離れが学力低下の原因とよく言われるけど、その因果関係を説明した人はいるのかしら。


テーマ:読んだ本。 - ジャンル:本・雑誌
神様ゲーム カミハダレニイノルベキ (角川スニーカー文庫)神様ゲーム カミハダレニイノルベキ (角川スニーカー文庫)
(2005/06/30)
宮崎 柊羽

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評価

あらすじ

「さぁ、ゲームを始めよう!」ある日突然、創造主に挑まれた、秋庭多加良たち叶野学園生徒会の面々。しかし「また神様か~」となんだかその反応は脱力系。なぜなら彼らは、キュートなくせに腹黒い土地神“かのう様”の持ち込むやっかい事に、毎日困らせられていたから。なのに創造主を見つけないと、地球崩壊だって!?今日から未来を賭けて神様探しの1ヶ月が始まる!!人間に憧れる神様たちが仕掛けた―“神様×神様ゲーム”。

感想

「神様×神様ゲーム」というキャッチコピーを見て面白そう!と思ったけど…。ライトノベルの皮をかぶった鬼ごっこ兼人生相談小説。
表紙の乳にやられた。


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