評価★★★☆☆
あらすじ
女性州牧の紅秀麗は、流行をみせる奇病の解決と、姿を消した影月を探すため、急遽茶州へ戻ることに。しかし茶州には、秀麗が奇病の原因だという「邪仙教」の教えが広まっていた!「もしも自分のせいなら、私は―」密かに覚悟を決める秀麗。そんな彼女を、副官の燕青や静蘭も必死で守ろうとするけど!?迫り来る病、そして邪仙教との対決は!?影月編、全てはこの衝撃の結末へ…!!超人気・極彩色ファンタジー第8弾。
関連レビュー
前巻【彩雲国物語―心は藍よりも深く/雪乃紗衣】
次巻【彩雲国物語―紅梅は夜に香る/雪乃紗衣】
感想
この作品を読む時のポイントは2つ。
一つ、秀麗の逆ハーレムっぷりを楽しむこと。
州牧として経験が浅く未熟でも、器量は十人並みでも、ちょっと口が悪くなることがあっても、モテモテなのはヒロインだからです!
そこにツッコミは不要。
秀麗になったつもりで、男どもから受けるちやほやを楽しんでください。
二つ、情熱がある若手の頑張りやさんの物語だと心得ること。
この作品の世界では、「才能がない」は言い訳にすぎません。
まず、努力してください。努力すれば必ず報われます。奇跡だっておきます。
「そこそこやれればいいや」のような保守的な人はよく思われません。
以上二つのことさえに気を付ければ、どっぷりハマれます。
ちゅーことで、彩雲国物語第8弾。影月編完結編。
ぼろっぼろに泣いた。
影月の一途な思い、病の母をもつシュウランの叫び、自分の立場よりも人命を尊重した秀麗の行動に涙が出た。
影月の熱い「生きたい」と思う心、あまりにも一途な思いに、「そりゃ正論だろ」と言う気も失せた。
【以下ネタバレあり】
影月が消えず生き残ったことと、秀麗の出立の見送りだけはご都合主義だと感じたけど、ライトノベル(≒中高生向け)であることを考えれば許せる範囲。
【ネタバレを隠す】