評価★★☆☆☆
あらすじ
森羅万象を統べる究極の力、咒力。それを自在に操る咒式士二人組。ひねくれ者のガユスと非常識極まりない美貌の狂戦士ギギナは、事務所の財政難を解消すべく、いつものように役所の下請け仕事を引き受けたのだが…待っていたのは900歳になろうかという巨大竜。しかもそいつを倒したのがまずかったらしい。皇国を揺るがす大陰謀劇に強制出演となってしまった!第7回スニーカー大賞受賞作(『されど咎人は竜と踊る』を改題)にして、傍若無人のテクノマジック・ノベル誕生。
感想
化学系ファンタジー。
アセチルコリン、トリニトロトルエンなどの物質名の連発&漢字の多さにお腹いっぱい。
戦闘場面はこんな感じ。
ギギナの発動した生体強化系咒式第五階位〈鋼剛鬼力膂法〉により、筋肉繊維の遅筋にグリコーゲン、速筋にグルコースとクレアチンリン酸が、両方にアデノシン三燐酸と酸素を送り込み乳酸を分解、ピルゴン酸へと置換。脳内四十六家と抑制ニューロンによる筋肉の無意識限界制動を強制解除する。同時に甲殻鎧の各部を締める螺旋を弾き飛ばすほどに、瞬間的に筋組織容量が増大する。
この雰囲気に耐えられるかどうかで、読む人を選ぶ作品だと思う。
ライトノベルってレベルじゃねーよ。
ギギナとガユスの、頭を無駄に使っているバカっぽい会話は魅力的。
俺はギギナの口真似を完璧にしてやった。相棒の心底厭そうな顔が大変爽快だ。
「貴様に猿真似されるとは不愉快だ。まあ、貴様の真似は犬の糞に任しておけば、これ以上の名演技はないしな」
「この高性能酸素消費及び二酸化炭素発生装置が何言ってやがる。俺は爽やかさと透明感でここまでやってきたんだ」
「ああ、だから女の目にはなかなか見えないわけか」
怒涛の罵詈雑言の嵐。
しかもレベルが高い。
イラストの雰囲気は、物語に非常に合っている。